どの家庭でもそうでしょう。小さい頃は必ず親の外出についてきた子供も、大きくなるとそうはいかない。うちももう大学生なので自分の世界があるし。... で、ディズニー嫌いな私がこんな映画を嫁に誘われて見に行くことも時々はあるのです。行ってみると、子連れでもなく若い2人連れでもない、私達のような夫婦も案外居たりする。私が見たのは少し前ですが、最近のニュースでは7月末で日本での興行収入250億円突破とか、観客動員数がハリポタを超えたとかすごい記録ばかり。実際、作品もよく出来ていて、アカデミー賞でジブリが勝てないのも仕方ないかなと思わせるとこありますね。
行く前は、吹き替え版はどうせTVでやるから英語版の歌で、なんて言っていたものの、なんとかいうあちらの歌手は歌い方がいかにもアメリカのギンギラなのでちょっと疲れそう...、といった理由で直前吹き替え版に変更。
しかし吹き替え版だからって本家に劣るとこ全くありませんでした。松たか子も神田沙也加もめちゃくちゃ上手い。巷では松たか子のメインソングばかり流れてますが、神田沙也加と松たか子が交互に歌う「生まれてはじめて」が特に素晴らしく、この歌の部分で映像も歌もミュージカルとしてすっごくよくできているなと感心しました。神田沙也加ってこんなにすごいんだ、もう親があの人とか関係なく実力あるんだなと認識。エンドクレジットでもう一回流れる「Let It Go」は松たか子ではなくて May J. ですが、そこだけ彼女が歌ってくれとのディズニー本社の指示だそうで、あれはあれですごいことらしい。後で聞き比べてみて、英語版のその部分の歌手より May J. のほうが上手いかもと思いました。
でもTVでもネットでも、どこでもあまりに褒め言葉ばかり並んでるみたいなんで、正直な感想も少し。
確かに前半はミュージカルとしてすごいです。が、後半は前半ほどのこれといった名曲が無く、ラストのドタバタに近づくとだんだんミュージカルとしては失速ぎみと思いました。悪役の王子も途中でこいつは怪しいという気配をもっと見せたほうが、この手のストーリーではわかりやすくてよかったかも。そのほうが、見る人がラストでクリストフを応援したくなるからです。ここは、Wikipediaの説明にも「ディズニー映画には珍しく終盤まで本性が明らかにされなかったキャラクター」とあるので意図的な設定のようですが、でも何か効果あったかな?
脚本としては「塔の上のラプンツェル」のほうがやや上ではないでしょうか。あれは、例のランプみたいな灯籠みたいなのが空に登っていく湖のシーンがとても素晴らしく、そこにすべてのセリフの意味がつながっていく筋書きがすごく良かったと思います。僕よりずっとディズニー好きの嫁もさすがに、「アナ雪」はそう何度も見たいかというとビミョーだな〜って感想でした。
この前デイケアで映画を見たのですが、多数決で「超高速・参勤交代」に。残念でした。